新潟大学工学部 材料科学プログラム

新潟大学工学部 材料科学プログラム

在校生・卒業生の声

材料科学プログラム(機能材料工学科)で研究の初歩を学んでいる学生,学部を卒業しそのまま大学院に進学して研究を進めている学生,および大学院を修了し社会人として仕事に活躍している卒業生からそれぞれ,

  • buttan_1 現在の研究/仕事の内容
  • buttan_1 材料科学プログラムのメリット
  • buttan_1 受験を考えている皆さんへのアドバイス

について語ってもらいました.経験に基づく有用な助言が満載ですので,是非参考にして下さい!

学部4年生(機能材料工学科)

在校生・卒業生の声buttan_1 現在,日本人成人の約80%が歯周病で悩まされています。歯周病の主な原因である歯周病菌は,特有のタンパク質分解酵素を分泌し,口の中のタンパク質を分解して栄養源とすることにより増殖します。すると,歯茎の腫れや出血などに繋がります。このような歯周病(歯肉炎や歯周炎)の進行は,動脈硬化,糖尿病,肺炎などのリスクにもなることが知られています。
私は,歯周病菌に特有のタンパク質分解酵素に着目して研究を行っています。この酵素をどのように阻害するのか,その阻害様式の解明が研究課題となっています。これらの研究が進むことにより,歯周病の予防や治療に繋がる「機能性新素材」の開発が期待できます 。

buttan_1 材料科学プログラムでは,化学や物理,生物,電気,機械などを幅広く学べます。そのため,様々な視点からの考える力が身につきます。このことが思わぬ発見に繋がり,ますます勉強や研究が楽しくなります。社会に出てからも生かせることが沢山あると思います。進路に悩んでいる人にとっては,自分のやりたいことを見つけるには最適な学科かも知れません.さらに,材料学科なので,「ものづくり」の楽しさを学べ,独自のユニークな創造力が鍛えられます.このように,材料科学プログラムでの大学生活はとても充実したものとなることは間違いありません。私たちと充実した時間を過ごしませんか。

buttan_1 高校生のみなさん,これから毎日コツコツ勉強してみましょう。成績が思ったように伸びず辛くなる時もあると思います。でも,そこで諦めずにもうひと頑張りしてみましょう.最後まで諦めずに努力すれば報われると思います。私はとても伸び悩みました.でも,「高校の先生を最後まで信じろ」という言葉を先輩に言われていたので,その言葉を信じて授業を大切にしました。その結果,努力は報われました。みなさんも最後の最後まで諦めることなく努力して下さい。

博士前期課程2年生(大学院自然科学研究科 材料生産システム専攻)

在校生・卒業生の声buttan_1 私は物質のミクロな構造を設計して, それによって引き起こされる物質の性質を-273℃の極低温の世界で研究しています。実際に純良な試料を作製しX線回折測定などによる確認の後,比熱や電気抵抗などの測定を行い, その物質はどのような特性を持つかを研究しています。他にも, CADを用いて測定装置の設計, 旋盤やフライスを用いた材料の加工, 溶接やメッキ処理などを行いました。これらの研究活動では, 最先端の問題を身近に感じることができ, 自分自身が磨かれます。

buttan_1 最先端の研究は物理, 化学, 生物の区別ははっきりせず, また実験をするためには電気, 機械の知識も必要になります。つまり, 一つの専門分野だけでなく, 広い分野の専門知識が必要となるわけですが, 材料科学プログラムにはそれぞれの専門の先生がそろっており, 気軽な気持ちで学ぶことが出来ます。また他の工学部の学科と比べて人数が少ないため, 誰とでも仲良くでき, 学科内の繋がりが強いという特徴があります。学科全体で食事会を開いたり, また学科でチームを作り, 工学部祭のサッカー,ソフトボール, バレー大会に出たりするほど繋がりが強い学科です。

buttan_1 高校生と大学生の生活では大きな違いがあります。それは自由な時間です。大学は高校までとは違い, 毎日朝の8時30分から夕方の4時30分まで授業があるとは限りません。自由な時間が多く, その時間を勉強に使うも遊びに使うも自由です。私の場合は, 遊びの時間を多くとり, 今しか出来ない事に全力でアタックしていました。そのかわり,勉強する時は, 一生懸命に励みました。自由な時間を有効に使えるようにしっかり自己管理をしましょう。

卒業生(東海カーボン株式会社,平成19年度材料生産システム専攻修了)

在校生・卒業生の声buttan_1 私が現在取り組んでいるのは,タイヤの補強材として使用されているカーボンブラックという炭素材の研究開発です。近年では「環境」が開発の重要なキーワードとされており,低燃費性能,つまり転がり抵抗の低いタイヤを作ることが求められています。その重要な鍵を握るのがカーボンブラックです。既に低燃費タイヤ用のカーボンブラックが実用化されてきていますが,それに次ぐ新たな技術の開発が,私の研究テーマです。

buttan_1 材料科学プログラムでは学部1,2年で物理・化学の枠に囚われず,多岐に渡る分野の基礎知識を吸収します。また,3年になると物性系講座・開発系講座(大別すると物理系・化学系)に別れ,自分の選択した分野を集中的に学習し,4年で各研究室へ配属されます。最終的に,自らの選んだ分野に関して深い知識を得られると同時に1,2年で学んだ多分野に渡る基礎知識を得ることが出来るところがこの学科のメリットです。

buttan_1 大学受験を控える皆さんはもしかしたら,「何大学の何学部に行くのか」人生の大きな分岐点の一つと捉えているかもしれません。ですが,どこに行くことになるにせよ,そこで何か自分に合ったものを見つけることが出来れば,それで十分充実した学生生活になるはずです。力むことなく,肩の力を抜いてベストを尽くしてください。

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